ブログ「地球生活」は、「地球生活NEO」として生まれ変わりました。

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里山再生と炭焼きという持続可能な循環型産業

私は現在、炭焼きの仕事をしています。

といっても自分でやっているわけではなく、
会社組織で製炭からインターネットでの直販、商品開発などを手掛けている炭焼き師のもとで
働かせてもらっています。

炭焼きのことなど数か月前には私の頭の中にはひとかけらもありませんでしたが、
人にすすめられて突然興味を持ち、今の仕事を始めるまでほんの2週間くらいの出来事でした。

どの土地でやろうか、炭の種類は何がいいかといったことなど考える間もなく
とんとん拍子で事が運び、今に至ります。

もちろん自分の意志ですが、あまりにも急展開だったので、
導きに身をゆだねていたらここに流れついた、と言った方がしっくりくる感じです。


こんな感じで流れのままに突然炭焼きをすることになったとはいえ、
もちろん炭焼きという仕事に魅力を感じた点がいくつかあります。


ひとつは、炭が持つさまざまな効果。


高度経済成長期、化石燃料の登場によって
それまで燃料の主役だった炭は一般家庭から姿を消して行きましたが、
近年、自然志向が高まる中で、燃料以外の用途で炭が見直されています。

炭にはこんな効果があるようです。(ネット調べ)

・水、空気の浄化
・湿度調整
・防腐
・磁気調整
・マイナスイオン
・遠赤外線

お風呂に入れたり、ご飯を炊く時に入れたり、
実際に生活の中で炭を利用している人は少なくないのではないでしょうか。

また、炭を畑にまくと土が活性化されて農作物がおいしくなったり、
収量が増えたりするそうです。

このように、利用価値が高く万能な炭を生産することは、
何一つ間違った行為ではないという確信を私は持つことが出来ています。


炭焼きの魅力。もう一つは、「山」との関わりです。


私は、「海」と「山」どっちが好きと聞かれれば、
何の迷いもなく「山!」と即答するほど、私にとって、「山」や「森」、「木」には
言葉ではうまく言い表すことのできない特別な思いが以前からあります。

あえて言葉にすると、それは思考を超えた、心の奥深くで静かに、しかし強烈に感じる気持ちです。

いつのころからか、私の中には「山」と関わりのある暮らしが
理想のイメージとして定着していました。


炭焼きの仕事というと、いつも炭窯の前で作業している風景をイメージしがちですが、
実際には山での原木の調達が多くの時間を占めます。

「山」に入り、「木」に触れる日々の中で、
私はしばしばその「心の奥深くで感じる気持ち」に気づき、
私のフィールドが「山」で間違いないことを再認識しています。


ところで、人によっては、炭をつくるために必要な原木の伐採が
自然破壊になるのではと懸念されるかもしれません。

しかし、その心配は無用です。

それどころか、逆に原木の伐採は山林の活性化につながると言われています。

環境問題に少しでも関心のある方であれば、
「里山再生」という言葉をどこかで見聞きしたことがあるかと思います。


実はこの「里山再生」こそが、私が炭焼きという仕事に興味を持った大きな理由でもあります。


「里山」と聞くと、田畑が広がる土地に古民家があり、その家の裏には裏山があるような
のどかな風景をイメージされる方も多いでしょう。

しかし、実際のところ、「里山」という言葉が具体的に何を意味するのか
知っている人はどれくらいいるのでしょうか。

化石燃料が全盛となる一昔前は、山から薪や柴を取ってきて
炊事や風呂焚きなど日々の燃料にしたり、木を切り出して炭を焼いたり、
落ち葉を集めて肥料にしたり、山菜や木の実を採ったりというように、
生活に必要なさまざまな恵みを受けながら、人は自然と密接な関係を築いていました。

つまり「里山」とは、街など人が住むエリアと自然界のちょうど中間に位置する、
人間の影響を受けて環境が形成された田畑や山などの自然のことを言います。


里山の特徴は、「人間の影響を受けて環境が形成された」という点です。

別の言い方をすれば、里山は人の手が加わり続けることで維持されてきた、
人と共存する自然であり、人の暮らしと多様な自然の見事な調和です。

さらに、里山のもっとも注目すべき点は、
資源を枯渇させることのない「持続可能」で「循環型」の
人の暮らし、自然環境が成立しているところだと私は思うのです。


話を炭焼きに戻します。

私が手伝わせてもらっている炭焼きの原木は、
ドングリの木として知られるクヌギを利用していますが、
クヌギは伐採しても切り株からまた新しい芽(ひこばえ)が生えてきて再生します。

クヌギ以外にも薪炭材として利用されてきた日本の雑木林の樹種は
基本的に再生能力が高いそうです。

炭には7〜8年くらいたったクヌギの木が主に使われるので、
順次その年数のローテーションで再生と伐採を繰り返すことができます。


つまり、炭焼きという仕事は、一昔前の里山では当たり前に行われていたような、
人と自然が共存した持続可能な循環型の産業と言えるのだと思います。

そして、燃料革命や生活スタイルの変化にともなって放棄されて荒廃した現代の里山に、
経済に結び付いた形で定期的に人の手が入ることによってふたたび以前の生態系を取り戻し、
生物多様性の保全にもつながるのではないかと私は考えています。





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環境活動家 セヴァン・カリス・スズキ


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