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伊勢神宮参拝〜日本人の心のふるさと〜

日本人として生まれたからにはいつかは必ず詣でようと思っていた伊勢神宮。
このたび念願叶って参拝する機会に恵まれました。


まずは、伊勢神宮までのアクセスと旅の行程を少々。


熊野古道の歩き旅を終えて、那智から紀伊半島の東海岸をローカル線で北上。

途中、新宮駅で下車し熊野速玉大社と神倉神社をお参りし、
ふたたび新宮駅を出発したのが夕方の5時半ごろ。

まったくの無計画で動いていたので、
時間的に各駅電車でどこまで行けるかわかりませんでした。

21時くらいに多気という伊勢方面に乗り換えの駅に着いて駅員に尋ねると、
伊勢市に行く電車がまだあるというので、
途中の無人駅で野宿をすることも考えたのですが、
その日のうちに伊勢市まで行ってしまうことにしました。


伊勢市に着いたのはいいけど、さて、どこで寝ようかという状況。

熊野古道の旅では山の中で毎日テント泊だったので、
ここへきてどこか宿に泊る気はさらさらありませんでした。

もしかしたら、途中の無人駅で野宿をした方が賢かったかもしれない、
と思うほど少し途方に暮れ気味。

切符売り場や駅前のベンチなど野宿出来そうな場所はいくつかあったものの、
いまいちここだ!という良い場所がなかったのです。

駅に置いてあった周辺マップを見るとまあまあ近くに川があることがわかり、
もしかしたらそこにテントでも張れるのではないかという甘い期待を胸に、
とりあえずそこに歩いて行ってみることに。


宇治山田駅を経由し、マップを頼りに川にかかる橋まで来てみると、
そこは河川敷などがある河原というより、
住宅街をながれる整備された汚水の川という感じのところでした。

ここの橋の下で人が寝ていたら
不審者として警察に通報されそうなくらい奇妙な光景のはず。


しかし、もう他に行くあてもなかったし、
橋の下なら突然の雨もしのげるので仕方なくそこで野宿することにしました。


息をひそめ、あまり音をたてないように橋の下にもぐり込み、
テントは張らずマットと寝袋だけで床につきました。



夜通し蚊は飛んでくるし、不審者の気分だしで、
寝たのか寝てないのかわからないくらい良く寝れず、
翌日は明るくなり始めた朝の4時半くらいに動きだしました。

あまり長居すると、川沿いを朝の散歩の人が歩いていたりすれば
もう明るいので確実に見つかってしまい、
そしたら完全に奇妙な目で見られることは間違いなかったと思います。

野宿した橋の下
野宿した橋の下


案の定、歩き始めてすぐ朝の散歩の人とすれ違いました。


とりあえず宇治山田駅に行き、トイレで歯磨きなどをすませ、
やっと不審者から旅人の気分に戻ることができました。



伊勢神宮参拝の朝はこんな感じで始まりました。



朝のさわやかな空気の中、
なんだかんだで6時過ぎくらいに外宮(げくう)に到着。

外宮は宇治山田駅から歩いてそんなに遠くないところにあります。

外宮道標
道標


外宮は正式名称を「豊受大神宮(とようけだいじんぐう)」といって、
天照大神のお食事を司る神の豊受大神をおまつりしています。

衣食住をはじめあらゆる産業の守り神。



早朝だというのにすでに人がぽつぽついました。

外宮を朝の散歩コースにしている地元の人が結構いる様子で、
中にはお賽銭をしっかりすべてのお社に入れてまわっている人もいたのには驚きました。

伊勢神宮信仰が地域に根付いていて、信仰心のあつい人が多いのかもしれません。



私は伊勢神宮を特別視していて、いったいどんな神社なんだろうと期待が大きかったのですが、
それはある意味でやはり特別な印象を受けました。

手を合わせてお祈りをする場所の前には白い布がたれ下がっていて、
それにさえぎられる形でその向こう側にある正殿の様子が見えないようになっています。

いままでにいろいろな神社をお参りしてきましたが、
このような作りの神社は他に見たことなかったと思います。

その作りにもまた意味があるのでしょうが、この“見えない”ということが、
正殿をさらに格式の高い聖域として印象付ける働きをしているように感じました。

外宮正殿
外宮正殿


お社は正殿の他にもいくつかあり、私は一応すべてに手を合わせるつもりで
他の社殿をまわっている途中、ちょっと不思議な光景に出くわしました。


たぶん地元の人だと思うのですが、お社も祈りの対象らしきものも何もないところで、
わざわざ立ち止って手を合わせている人がいるのです。

最初はその人の思い入れのある場所なのかなと思っていましたが、
様子をうかがっているとその場所で手を合わせる人は他にもいて、
中には足元の石の上にお賽銭を置いて行く人もいました。

こんな光景をところどころで見かけました。

おそらくみんな同じ対象に手を合わせているのでしょうが、
何も知らないただの観光客の私にはちょっと消化不良な出来事でした。



外宮では朝食を食べようと思っていたけど、
そこはあくまでも神聖なお祈りの空間という感じの空気が強く、
ちょっと場違いな感じがしたので鳥居の外に出ることにしました。

ここなら大丈夫かなと思い、
駐車場近くのちょっとした緑の中でコンビニで買ったパンを食べていると、
そこでも警備の人に他に行ってくれと注意されてしまいました。

外宮は食べ物の神様なんだからいいじゃないか!なんて思ったりもしましたが、
そこは素直に従うことに。



その後、内宮(ないくう)へ向かいました。


外宮と内宮は7キロくらい離れていて、駅からも遠いので、
内宮はバスやタクシーで行く人が多いそうです。

私は時間もあるし、もともと歩いてその地域の空気を感じながら旅をするのが好きなので、
のんびり歩いていくことにしました。


道に迷ったり、登校中の小学生とすれ違ったりしながら、
外宮と内宮をつなぐ道として昔は大変栄えていたという古市街道を歩きました。


古市街道史跡
旧跡(備前屋跡)


当時は有名な遊郭がたくさんあった通りだったみたいですが、
現在は史跡、旧跡がある程度で往時の面影はほとんど無く、
普通の生活道路という感じでした。

ただ、道幅はたぶん昔のままなので細いにもかかわらず車が多く、
路線バスなども行き来していたので、主要な道路の一つなのかもしれません。

車が多かったのは、たまたま通勤、通学の時間帯だったことも関係していると思います。



猿田彦神社
猿田彦神社


猿田彦神社を参拝し、内宮門前町の街並みを再現した
おかげ横丁をしばらく行くと内宮に到着です。

平日月曜日の朝9時だというのに駐車場には大きな観光バスが何台も泊っているし、
橋の手前にある鳥居のあたりではひっきりなしに人が行き交いとても賑やかでした。



やはり伊勢神宮は別格です。


内宮の正式名称は「皇大神宮」。
皇室のご祖神、天照大神をおまつりする、わが国で最も尊いお宮とされています。


ここを目指す人は日本全国にいて、
参拝のタイミングに曜日や時間を感じさせない
その求心力のすごさに圧倒されました。


鳥居の前で手を合わせた後、
俗界と聖界をつなぐといわれるまだ建て替えられて間もない目新しい宇治橋を渡ります。

この五十鈴川に架けられた宇治橋。
冬至には向こう正面の鳥居の真上から朝日が昇るそうです。



新緑の生い茂る長い参道を歩き正宮へ。


内宮正殿
内宮正宮(ここから先は撮影禁止)



正宮は外宮の正宮と似たような作りで、やはり白い布がたれ下がっていました。



正宮の前、静かな気持ちで二礼二拍手。


そのまましばらく手を合わせゆっくりと目を閉じました。



そして一拝。



ついに自分も念願のお伊勢参りに来ることができたことを実感し、
とても感慨深かったです。



続いて別宮もお参り。

内宮別宮荒祭宮
荒祭宮(最高位の別宮・天照大神の荒御魂をおまつりしている)


風日祈宮橋
再建中の風日祈宮橋(別宮、風日祈宮に渡る橋)



参道には威風堂々たる巨木が何本も立っていて、
巨樹巨木好きの私はいちいち立ち止ってしまいなかなか前に進めませんでした。


内宮参道巨木



この日は、千宗室裏千家の催し物があって着物姿の人たちがたくさん来ていました。

内宮茶道の人たち



そうこうしているうちに雨がぱらつき始め、間もなく本降りに。

数日前に見た天気予報で今日が雨だったことを思い出し
駅のコインロッカーにバックパックと一緒に傘も預けてきてしまった失態を悔みながら、
ひとまず参拝者休憩所で雨宿りをすることにしました。


茶道関係と思われる着物を着たご婦人や参拝者で休憩所はごった返していましたが、
私は前日の睡眠不足の影響でしばらくの間うとうとしていました。


雨は一向にやむ気配はなく、どれくらいの時間そこにとどまっていたのか。

おそらく数時間はいたと思います。


休憩所では伊勢神宮を紹介する映像が流されていて、私はそれをずっと見ていました。


最初は暇つぶしに何気なく見ていた感じだったのですが、
繰り返し流れている映像を最初から最後までじっくりと見てみると、
意外なことに実にすばらしい内容なのです。

伊勢神宮の理解が深まるのはもちろんのこと、
映像を見ているととても神聖で幸せな気持ちになり、
何か遠い記憶が呼び覚まされるというか、DNAが刺激されるというか、
日本人のアイデンティティがそこにあるような気がしました。


この映像はDVDで販売していて、ここで上映されていたのはダイジェスト版。
本編は別に収録されているということで、私は感動のあまりつい買ってしまいました。

ついでに、写真集も購入。

表紙を開いた最初のページにある写真がいたく気に入ってしまいました。

初穂
初穂(写真集より携帯カメラで複写)



ここで、私の感動を少しでもお伝えするために、
DVDのパッケージに書かれている文章を引用させていただきます。



------------以下引用-----------

今からおよそ2000年前の御鎮座以来、絶えることなく、
人々の祈りが捧げられてきた伊勢の神宮。

古来、この聖地に多くの人が言葉ではいいようのない「何か」、
あらゆる宗教の根底に流れる「聖なるもの」を感じてきました。


神宮は神嘗祭というお祭りを中心に一年がいとなまれています。

神嘗祭は秋に初穂を捧げ、天照大神に五穀豊穣を感謝するお祭りで、
御鎮座以来2000年間続けられています。


日本人は、神々との深いつながりの中で生きてきました。

みなさんは伊勢の神宮に何を感じるでしょうか。

----------引用ここまで----------




さらに、以下は伊勢神宮ホームページ【神宮御料地】より。



------------以下引用-----------

神様にお供えする神饌(しんせん)や衣服の御料は、
時代によって多少の変遷はありましたが、今も古儀を尊重して調製されます。

なかでも、御料米、鰒(あわび)、御塩(みしお)、野菜、果物、土器、
神御衣(かんみそ)などの重要な御料品は特に清浄を期するために、
それぞれ調製所を設けて、神宮で直接その生産、調製に当っています。

----------引用ここまで----------



要するに、伊勢神宮では神様のお供え物は、
古来からほぼ変わらない製法で、自給しているということです。

神宮御園(畑)では大根、蓮根、ごぼう、きゅうり、かぼちゃ、茄子、白菜、小松菜、
柿、林檎、桃、栗など、70品目以上の野菜や果物が栽培されているそうです。


その年の秋に初めて収穫された稲を捧げ、
天照大神に五穀豊穣を感謝する神嘗祭が一年の最大行事。

そして、それを中心に一年がいとなまれているというところが、
古来日本人の熱い信仰心を感じさせます。



その建築物や自然、エネルギーやパワースポット的なところもさることながら、
神々との深いつながりの中での、農耕を中心とした古来から変わらない一年のいとなみこそ、
伊勢神宮の本質であり、日本人の「こころ」のふるさとと言われる所以なのだと思い、
私はそこに感動したのです。


伊勢に来る前の熊野古道の歩き旅で、食べられることのありがたさを心から感じ、
ちょうどこの時、食べ物への感謝の気持ちが人一倍強くなっていたことが妙にシンクロしていて、
やたらと共感してしまい、余計に感動してしまいました。


あの日、あのタイミングでもし雨が降らなければ、
私は休憩所でゆっくりDVDを見ることもなかったでしょうし、
建物や自然、エネルギーが強いとか弱いといった表面的な部分だけを見て、
上に書いたような伊勢神宮の根幹を知ることもなかったかと思うと、
あの日の雨には感謝の気持ちすらわいてきます。




さて、休憩所ではそのDVDのダイジェスト版を何回繰り返し見たかわかりませんが、
雨が少し小降りになってきたところで外に出て、
またいつ雨脚が強くなるかわからないのでそのまま足早に伊勢神宮を後にしました。


すでに昼をとっくに過ぎていてお腹も減っていたので
伊勢名物の何かを食べようと雨のぱらつく中おかげ横丁をふらついてみたところ、
お店がたくさんありすぎて選べず、言い方を変えればいまいち、これだ!というものがなく、
結局何も食べず内宮からいちばん近いと思われる五十鈴川駅まで歩くことにしました。


駅まではそれなりに距離がありましたが、
その途中には内宮の別宮、月讀宮(つきよみのみや)があり、ちょっと寄ってみることに。

ここには、月讀尊(つきよみのみこと)を祭る月讀宮の他に、
月讀尊荒御魂(つきよみのみことのあらみたま)を祭る月讀荒御魂宮、
伊弉諾尊(いざなぎのみこと)を祭る伊佐奈岐宮、
伊弉冉尊(いざなみのみこと) を祭る伊佐奈弥宮と、合わせて4つの社殿が並んでいて、
その荘厳で神聖な雰囲気がとても心地よかったです。


駅前まで行けば何か食べられるかと思っていたのは考えが甘かったようで、
五十鈴川駅はとてもローカルな感じで、駅前には何もありませんでした。


そこから電車で隣の宇治山田駅に着いたときには夕方の4時をまわっていて、もう腹ペコ。

駅を出てすぐ横にある「まんぷく食堂」の看板に目がとまり、
引き寄せられるように中に入りました。

まんぷく食堂は、学校帰りの学生さんが来るような地元の庶民的な食堂といった感じで、
私は伊勢うどんと天丼のセットを食べました。とてもおいしかったです。

観光客相手のお店で食べるより、こういう庶民的なところの方が
安くておいしくて腹いっぱい食べれるんですよね。


食堂の店員のおにいちゃんも感じがよく、いろいろ話したりもしたんですが、
伊勢神宮の話をしているときに、外宮のことを「げくうさん」、
内宮のことを「ないくうさん」と、「さん」付けをしていたのが印象的でした。

地元の人はみんなこう呼ぶのかもしれません。



さて、長くなりましたが、こんな感じで熊野古道から続いた旅は、
伊勢神宮参拝というビッグイベントで幕を閉じました。


日本人の「こころ」のふるさとに、足を運んでみてはいかがですか。
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